目次
痛風治癒で高血圧は治らない
最初に言っておきます。
痛風治療では、必ずしも高血圧は治りません。
その他の原因の場合の方が多い。寧ろ、治らない、その関係性は薄いと考えられます。
痛風持ちの増加
痛風は、西洋では古くからよく知られている病気ですが、かつての日本では、痛風は殆どみることがありませんでした。
痛風患者数が増加し始めたのは戦後の1960年代頃からです。
上のグラフは、病院に通院する人数の変化です。
この図では、男性の患者が女性の患者よりも圧倒的に多いことが分かります。
女性はもともと血中の尿酸濃度が男性に比べて低く、痛風になりにくいのです。
それは女性ホルモンのエストロゲン に、尿酸の排泄を促進する働きがあるためです。
ですから閉経後には、エストロゲンの分泌が減り、尿酸値が上昇して、痛風の患者さんの男女差は50歳ぐらい から小さくなります。
ビールを控えても意味がない
痛風患者の増加は、日本人のビールの消費量が増えたころと一致しますが、ビールが原因の全てとは言えません。
確かにビールは、プリン体を多く含み吸収率も良いのですが、他のアルコールに替えてもアルコール自体に痛風を誘発する要因があるので痛風になります。
その証拠にビールを飲まないローマ時代にも痛風は存在しました。
ローマ時代のアルコールと言えば、ぶどう酒でしょう。
赤ワインは、アルカリ性なので、他のアルコール類と比べて、痛風になり難いのですが、それでも多量に飲んでいれば痛風になってしまいます。
アルコールが痛風を発症する要因には2つあります。
先ず、第一にアルコールが肝臓で解毒されるときに、尿酸のもとになる「ATP(アデノシン三リン酸)」という物質が利用され、尿酸の生成が促されてしまうこと。
第二に、このときにつくられる「乳酸」によって尿が酸性になり、尿酸が尿とともに排泄されることを阻害されてしまうということです。
ですから、ビールを止めれば痛風は、防げるという訳では決してありません。
よく、ビールが痛風に良くないという事で、ビールを控えられる人がいますが、それ程効果的な対応策ではありません。
アルコール自体がいけないのですから。
直接プリン体として摂取されるのは通常100mg くらいですが、この量が多くなれば体内で作られる量が抑えられることもあり、直接食物から取るプリン体の量は1日400mgを超えない事を目安にするのがいいと言われています。ビール大瓶1本(633ml)に含まれているプリン体の量は32.4mgですから、大瓶3本飲んでも100mg程度ですので、ビールに含まれる程度のプリン体はそれほど深刻に気にする必要はないといえましょう。むしろ、問題にすべきはアルコールの量そのものなのです。
プリン体が多いと言っても、他のアルコール飲料と比べると多いというだけで、他の食品と比べて特に多いという訳ではありません。
100gの豚肉に100mgのプリン体が含まれますから、大瓶3本分のプリン体に相当しますね。
その他、いろいろな食材にプリン体は含まれています。
そして、食材で摂らなくても、生命活動の結果、尿酸は体内で産生されています。
摂りすぎた時は、体内の生産量を調整しています。
一所懸命、摂取するプリンタ体の量を抑えても、何の意味もありません。
1日の摂取量は、400mg以下に抑えるべきと言われていますので、まあ、それも目安としていれば良いでしょう。
400mgというとビール大瓶12本分に相当します。
1日に飲む量は、それ以下に抑えた方が良いでしょう。
因みに、私は、若いころは、1日に1ダース飲んだことがあります。w
最近持て囃されているプリン体ゼロのビールは、不味い。 私は、絶対に買いません。 不味いから。
高尿酸血症の患者数
男性の場合、血中の尿酸値(血清尿酸値)が7.0 mg/dlをこすと「高尿酸血症」と診断します。
しかし尿酸値が7をこえた人すべてが「痛風」を発症するわけではありません。
尿酸値が8・0~8・9の方 の場合、5年間に発症する人の合計が4・1%、同じく9・0~9・9の場合は19・8%、10以上では30%という統計がありますが、まあ、細かい数字は意味がなく、尿酸値が高い程、痛風を発症する確率が高いと認識していれば良いでしょう。
尿酸値は、ストレスでも上がりますし、毎日変動していますので、あまり、自分の測定値に一喜一憂しても仕方ありません。
ですから、自分が8.0だからどうのこうのではなく、これらのデータは、あまり参考にせず、 尿酸値の高い人は、ほぼ確実に痛風発作を発症すると考えていた方が良いでしょう。
尿酸値が8以上を治療 開始の基準としています。
現代の日本における痛風は、ごく一般的な病気になっています。
一度、痛風発作を起こした人は、既に尿酸結晶が関節にこびり付いている可能性が高く、放置したままではほぼ確実に再発すると認識すべきです。
直に医者に行けと言う人が多いですが、比較的簡単に治癒できるので自分で、治療した方が良いですよ。
今や、日本人の高尿酸血症の患者数は、1000万人以上です。 近年は20~30代の若い男性にも痛風患者が多いと報告されています。
尿酸結晶が高血圧をもたらす
血清中に尿酸結晶が析出すると、毛細血管が詰まり末端まで血圧が届かない状態になります。
この状態になると、末端冷え性を発症します。 詳しくは、この「痛風持ちは末端冷え性か」を参照してください。
末端まで栄養や酸素が届かない状態を解消するために、自律神経が働き、血圧を上げます。
このように痛風は、血圧の上がる要因となっています。
高血圧には、いろいろな原因があると思われますが、間違いなく痛風もそのひとつでしょう。
高血圧の原因の95%は分かっていません。 それ程、医療は未だ未熟です。
ですから、尿酸値が高く、末端冷え性で、高血圧の人は、間違いなく痛風患者の予備軍であり治療した方が良いです。
痛風が原因で高血圧の人は、痛風を治すと血圧が下がり、高血圧を治すことができます。 また、痛風を治すと、末端冷え性を治すことができます。
痛風を軽視せず、完全に治すことで、様々な合併症を抑えることができます。
患者数は毎年増加しており、発症年齢は若年化し、肥満・高血圧.・尿路結石など他生活習慣病を併発していることが多くなってきています。
痛風を軽視せず、根本的治癒を目指して欲しいです。
痛風の治し方については、こちらの「痛風は簡単に解消できます」を参照ください。
ビールは好きなだけ飲んでください。 好きなものを気に気にせず食べて下さい。 飲食を抑えて、ストレスがかかると尿酸値が上がりますよ。 マジで。
痛風型高血圧が治ったと思った
高血圧の原因は、未だ、95%が不明です。
残りの5%は、主に薬による副作用や不眠ですから、全く分かっていないに等しいですね。
そうした中、痛風は、高血圧を併発している場合が多く、高血圧の原因と言われています。
痛風は、高血圧の原因因子として、上げられている数少ないものです。
私は、尿酸結晶が、毛細血管を詰まらせ、末端まで血液が送られなくなり、その結果自律神経が血液を末端まで送ろうと血圧を上げていると思っています。
ですから、痛風を治せば私の高血圧は治るはずと思っていました。
そして、その通りの結果になりました。 収縮期血圧が180mmHG以上あったのですが、130mmHG以下まで下がったのです。
ちょっと、低血圧が心配ですw。 そう、私の高血圧は、痛風型高血圧だったのです。
世の中には私と同じ痛風型高血圧の人は多いのではないかと思います。
是非、痛風を治して、高血圧を治して下さい。 降圧剤を飲むのは、邪道です。 利尿作用により腎不全の問題など、体にとても悪いです。
カルシウムの血中への流入を抑制するカルシウム拮抗剤も、動悸、頭痛、ほてり感、むくみ、歯肉増生、便秘など様々な副作用があります。
根本的な原因を解決せずに、降圧剤を飲むという対処療法をするのでは、体を蝕むことになります。
高血圧の根本的な原因を取り除き、完璧な解決をしなければなりません。
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