痛風患者は増加している。
痛風は最も古くから知られた病気の一つです。 エジプトから発掘されたミイラの関節の中に尿酸塩を見つけたという報告があります。 痛風は、男女を問わず増加している。 嘗て、女性は痛風にならないと言われていた。 しかし、近年、女性も痛風患者が増加している。何故痛風が男性特有の病気であったのか?
痛風は圧倒的に男性に多い病気です。 1992年の東京女子医大の調査では男性が98.5%で女性はわずか1.5%でした。 これほど男女差のはっきりした病気も少ないのですが、理由もはっきりしています。 痛風の原因である尿酸の血液中の濃度(血清尿酸値)が女性では男性より低いからです。 これは女性ホルモンに腎臓からの尿酸の排泄を促す働きがあるからで、閉経後に女性ホルモンの分泌が減ると尿酸値は少し上昇します。 痛風はかつては「ぜいたく病」と呼ばれ、外食や接待の多い中年男性がかかるものでした。 しかし最近では若い男性や女性も痛風と診断される方も増えてきており、その原因は食生活だけではないといわれています。 痛風はかつて中年の男性がかかる病気というイメージでした。 ところが現在は、痛風患者やその予備軍は、中年男性だけでなく、若い20代~30代も含めると500万人以上いるというデータもあり、しかも、その中には女性の患者も増えているそうなのです。 痛風は痛みが治まると途轍もなく辛いですが、まあ、痛いだけですから、我慢すれば言い訳で、特に重篤な問題ではなく、たいしたことではありません。痛風の放置は危険
ですが、甘く見ないことも大切です。 放置すれば、結晶により関節炎が起き、関節の周りや皮膚の下に結節が出来(痛風結節)ます。 腎臓にたまった結晶により腎臓が悪くなり(慢性腎臓病)、尿路結石ができます。 尿結石は、一時、痛いのを我慢すれば良いという問題ではないでしょう。 腎臓が悪くなるとしたら、大変な問題です。

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