月: 2017年2月

顔のシワの取り方

真皮しわが加齢しわだ

しわには3種類があると言われています。 表皮しわ(乾燥しわ) 表情しわ 真皮しわ(紫外線しわ) ここでは、一番の問題と思われる真皮しわについて取上げます。 詳しくはこちらの記事「シワが取れる」をご覧ください。 真皮しわは、紫外線のUVAという3種類の紫外線の中でも一番波長の短い紫外線によって、引き起こされます。 紫外線には、UVB、UVCというものがあり、順番に波長が長くなります。 UVBは、皮膚がんや、白内障を引き起こすと言われています。 UVAは波長が一番短いために、肌の奥まで届きます。 そのため、真皮に大きなダメージを引き起こすのです。   真皮は、主にコラーゲン、エラスチン線維、ヒアルロン酸などの成分で構成されています。 つまり、これらの成分がUVAによって傷つき壊れてしますのです。 そして、壊れた成分が、再び修復、再生されないと真皮に凹凸が出来、深いしわとなってしまうのです。 これが、真皮しわの発生メカニズムです。   ここで、一言、言っておきたいことは、だからと言って太陽光に浴びなければ良いということではありません。 太陽の光りは、人間の生命か活動において非常に重要な役割を果たしているのです。 ですから、健康に生きたいのであれば、太陽光は浴びなければなりません。 このことは、絶対に忘れないで欲しいです。 ただ単に、しわになりたくないから、しみを作りたくないから太陽光に当たらないというのは、本末転倒です。 太陽光は、人間にとって、必要不可欠なものなのです。 たとえ、しわやシミが増えてもですw。 これから、お話する対策を取れば大丈夫ですから、安心して日光浴を楽しんで下さいね。  

しわを取るには体の中から

では、そのしわを取るにはどうしたら良いのか? それは、真皮しわとなってしまった原因を取り除いてあげれば良いのです。 つまり、真皮が修復、再生できなかったから、しわになったのだから、常に修復、再生を実行できるようにしたあげれば良いのです。 そのためには、どうすれば良いのか? そう、しわ取りのトリガーとなる成長ホルモンを十分に分泌させてあげれば良いのです。 そのトリガーによって、コラーゲンが修復、産生されます。 成長ホルモンを十分に分泌させるにはどうすれば良いか。 私のお勧めは、α-GPCを摂ることです。 こうすることにより、確実にコラーゲンは修復、産生されます。  

食事の注意点

栄養は、バランスの良い食事をしていれば、特に問題はありません。 女性の方は、タンパク質不足にならないよに、肉、魚も十分に摂りましょう。 男性の方は、ビタミン不足にならないように、野菜、果物を摂りましょう。 特に、何かをおお目に摂る必要はありません。   記事「目の下のたるみ」も参考にしてください。 しわとかたるみを取るのは、最終段階です。 先ず、肌がすべすべしてきて、ハリが出ています。 その後、表皮の新陳代謝が盛んになったため、表皮がどんどん入れ替わりシミがどんどん薄くなりやがては消えてしまいます。 最後の最難関が、しわとたるみの解消です。 気長に努力を続けましょう。  

フェイスマッサージと運動

 

顔のマッサージは賛否両論

血行やリンパ球の流れをよくするためには、マッサージは大切です。 肌をマッサージをすることにより、刺激が与えられ、リンパ球の流れが良くなると、むくみや炎症を早く回復することができます。 血行が良くなれば、栄養分も補われ、肌の修復につながります。 ですから、マッサージは基本的には良いことです。 但し、やり過ぎないことです。 極端に強く皮膚を押したり、擦ったりしないようにすることです。 皮膚組織を傷めるよなマッサージはいけません。  

顔の筋力を鍛えて弛みを抑える

顔の筋肉が衰えると「たるみ」が発生します。 加齢とともに筋肉量が落ちてくるのが「たるみ」の一因です。   顔の筋肉は、皮膚についています。 ですから、顔の筋肉が劣化すると弛むのです。   特に目のしたの皮膚は薄く、たるみ易いので、弛みが目立つことになります。 ですから、顔の筋肉を鍛える必要があります。  

表情筋の鍛え方

表情筋を鍛えることが必要です。 大きな動きで、顔の表情を作り筋肉を使いましょう。 目を強く閉じて、ほほもいっしょに吊り上げます。 今度は、目を大きく開けて、ほほを口や顎を利用して下にひっぱり下げて、伸ばします。 横に、右、左に口と顎をゆがめ筋肉を片側は縮め、反対側は伸ばします。 この運動を10セット繰り返して下さい。   表情筋を鍛えると、同時にしわを発生させてしまうという説があります。 私は、筋肉を鍛えてシワになることはないと思うので、気にする必要はないです。 1日10回程度のトレーニングで表情シワができてしまうことはありません。 成長ホルモンさえ出していれば、修復してくれるのでしわになることはないでしょう。  

皮膚の寒暖の効果

皮膚を暖めたり、冷やしたりすると細胞が活性化され、効果的です。 冷たい空気にあたっていると、皮膚の細胞分裂が促され、新陳代謝に効果があります。 また、暖めると、ミトコンドリア系のDNAが活性化し、血流も良くなるので、壊れた細胞の修復が活性化されます。 お風呂に入った時に、タオルなどでしばらく(5分程度)顔を暖めてあげると良いでしょう。 その時、目もいっしょに暖めると目の疲れも取れて一石二鳥です。    

ミトコンドリアを増やす方法

ミトコンドリア生命体を増やす

20億年前に合体

38億年前に発生した生命(この生命の発生はどんどん年代は遡っている)は、約20億年前、ミトコンドリア生命体と合体した。 その大事件の結果、新しい生命たは、大気中に増えた酸素に適応することができるようになったのである。 この偶然の合体がなければ、多細胞生物から、そして知的生命体の誕生はなかったことだろう。 この共生が生物の寿命というものを同時に生み出したのではないだろうか。 母体となる解糖系の微生物には、もともと寿命という概念がない。 環境さえ整っていれば、いつまでも生きている。 老化、老衰することは基本的にない。 1万年以上生きている微生物も確認されている。 ミトコンドリア系のDNAには、解糖系DNA細胞分裂を阻害する遺伝子情報がある。 だから、ミトコンドリアが多い器官は、分裂がし難い。 再生、修復がされないと、それは、老化につながり、老衰し終には死滅ということになる。 つまり、寿命がある。 ミトコンドリアは、自分の身を守るために細胞分裂を抑制したらしいが、 そのために、生物は寿命というものを獲得してしまったのだろう。  

酸素を利用してエネルギー生成

ミトコンドリア系は、酸素を使って、食事で得られた糖や脂肪、たんぱく質や解糖系で生まれたピルビン酸を材料にエネルギ―をつくり出す。 ミトコンドリア系は、ミトコンドリア内で、酸素を使って高体温の環境で働く。 グルコース(ブドウ糖)1分子当たり、36分子(計38分子)のATPが生成される。 これは解糖系の18倍、あるいは19倍の効率で、安定的にエネルギ―をつくり出すことができます。 若いときは、解糖系エネルギーが主体で、成人になると同等になる。 そして、老齢になると、ミトコンドリア系主体で、エネルギーを生成するようになる。  

ミトコンドリアの多い所

細胞分裂がほとんど行われない以下のような器官にミトコンドリアは沢山存在する。 骨格筋(赤筋)、心筋、ニューロン(脳神経細胞)、卵子(10万個)など。 ミトコンドリアが多い器官では、分裂が抑制されなかなか行われない。  

ミトコンドリアを増やす方法

果たして、ミトコンドリアを増やす行為は、長寿に繋がるのだろうか? 多いと細胞分裂を抑制してしまい分裂できずに老化してしまうような気もするし、少ないのもミトコンドリアの活性化を失い老衰して行ってしまう気がする。 老化の謎は、未だ解き明かされていない。 しかしながら、ミトコンドリアが深く関係していることは確かなようだ。 そのミトコンドリアですら、私にはどうすれば良いのかも分からない。   一般的には、ミトコンドリアが多い方が良いと言われている。 そこで、ここでは、ミトコンドリアを増やす方法を探ってみた。

深呼吸

これは、ミトコンドリアが好気性で、酸素を利用してエネルギーを生成しているので、酸素を送ってやると元気になり、増殖するという原理であろう。

体を温める

ミトコンドリアは、37度の高温で活性化されるので、お風呂などで身体を暖めると増殖する。 細胞の修復、再生にはミトコンドリアのエネルギーが必要で、体を温めた方が良い。

空腹感

血糖値が低い状態は、解糖系がエネルギーを生成し難いので、ミトコンドリア系が働く。

加圧インターバル運動

無酸素加圧トレーニングを数分行った後、負荷の軽い運動に切り替える。 無酸素状態では、解糖系エネルギーが使用され、それでは足りない状態なると、激しく息をしながらミトコンドリア系が活性化してエネルギーを作り出そうとする。

副交感神経を働かせる

ストレスをできるだけ減らす。 リラックスして副交感神経を優位にすることにより、血管が拡張して血液循環が良くなるとミトコンドリアは増えます。  

ミトコンドリアの多い人

マラソン選手は、持続性エネルギー源であるミトコンドリアが多い。しかし、決して長寿とは言えないようだ。 選手生活を止めてから、ミトコンドリアがどのように変化しているのかも分からないので、何とも言えない。   長野県は、日本で一番長寿である。 空気の薄さが関係している気がするのだが、空気が薄いと活性酸素の発生が抑えられるのか、それとも、 ミトコンドリアの生産性が落ちるために、ミトコンドリアの数が増えているのか。 全く分からない。 少し高地の空気の薄い地域に住み住民の平均寿命は長いという。 好気性のミトコンドリア系DNAの数や活性度が寿命になんらかの関係をしていることは既に知られている。 遺伝学的にあるいは薬理学的にミトコンドリアの活性を制御すると、寿命の長さに大きな影響を与えることがすでに報告されています。 しかしながら、ミトコンドリアのエネルギー代謝がどのようなメカニズムで寿命の長さを調節しているかについて詳細は分かっていません。  

ミトコンドリアが少ないと長寿

次のような研究報告があります。

線虫を用いてミトコンドリアにおける代謝と寿命の関係

野性株でプロヒビチンをノックダウンさせるとミトコンドリア量が増加したが、daf2およびdaf7でプロヒビチンをノックダウンさせるとミトコンドリア量が減少した。また、野生株よりも寿命が長いdaf2およびdaf7ではミトコンドリア量が減少した。したがって、ミトコンドリアの量が減少することによって寿命が長くなることが明らかになった。 代謝活性を低くすると寿命が長くなるという報告がこれまで多数あり、代謝と寿命は切っても切り離せない関係なので、人間の寿命を長くするという究極の目的のため、代謝研究は今後もますます重要になっていきます。
おっと、考え方を全く変えないといけないかも知れません。

解糖系に寿命はあるのか?

生物界3ドメイン

生物界は真性細菌、古細菌、真核生物の3ドメインに分類されます。身近に目視できる、動物、植物、菌類などは全て真核生物です。真性細菌と古細菌はどちらも原核生物で見た目は変わりませんが、RNA塩基配列を調べると、大きく異なることが判明し、全く進化系統樹上で異なることが解りました。

系統樹

38億年以前から始まった生物界は、現在3つのドメインに大きく区分けされます。 約20億年前に、嫌気性真核生物にエイリアン(ミトコンドリア:αプロメテオ細菌)が進入しました。 それから8億年の間、なかなか共生できずに苦悩の時代を繰り返した。 嫌気性真核の激しい細胞分裂にミトコンドリアが付いていけず、薄まってしまってしまったことなどが原因らしいとも言われているが、実は、ミトコンドリア群がその勢力を徐々に増し、力関係が逆転して、母体が生きにくくなるためだと思う。

そして、終に、子孫を残すことにより、変異した遺伝子情報を残していくことができるようになった。

更に、単細胞生物から個々の細胞が分業する共同生活形態の多細胞生物へとカ5臆5千年前のカンブリア爆発となったのです。 人間は、この進化の最先端で生きていて、他の動物と同様に2つの生命体の代謝機能を持っています。 この2つの異なる生命体の機能は理解することは、人間の寿命を知るためにとても重要なことなのです。 ここでは、その生命体のひとつである解糖系のDNAについて見て行きたいと思います。

解糖系

それは、太古の昔からの嫌気性真核生物の代謝機能です。 解糖系(かいとうけい、Glycolysis)とは、生体内に存在する生化学反応経路の名称であり、グルコースをピルビン酸などの有機酸に分解(異化)し、グルコースに含まれる高い結合エネルギーを生物が使いやすい形(ATP)に変換していくための代謝過程である。 この嫌気性真核生物は、太古の化学合成独立細菌*Note 1)が作ったグルコースを分解して、エネルギーを得ています。 そして、この解糖系は、酸素を必要としない。 細胞が無酸素状態でグルコースからATPを作る反応を嫌気性解糖系といいます。 この点が、もうひとつの生命体(ミトコンドリア)とは、異なる点です。 ミトコンドリアは、酸素を利用して、エネルギーを生成しています。 下図のように、グルコースからピルビン酸まで分解したあと、酸素があればTCA回路(クエン酸回路)と電子伝達系による酸化的リン酸化によってATPを生成しますが、酸素が無い場合はピルビン酸からさらに

アルコール(酵母)や乳酸(筋肉や乳酸菌)などに分解します。

ほとんど全ての生物が解糖系を持っており、もっとも原始的な代謝系とされています。 この嫌気性真性細菌の糖代謝系をエムデン-マイヤーホフ経路(以下EM経路)と呼びます。 EM経路では10数種類の酵素が関与しており、無酸素状態でもエネルギー通貨であるATPを生産することが可能です。 アデノシン三リン酸(ATP)は、全ての生物が使う生体エネルギーの素、基本エンルギー単位です。 ATPが細胞内に行き渡り、そこで分解されるとき、リン酸基の結合に使われていたエネルギーが放出されます。 そのエネルギーを使い、生物は生きています。 ATPの分子式: Note 1) 化学合成細菌(独立栄養) 初期の生物の代謝と考えられます。様々な代謝反応があり、無機化合物を酸化してエネルギーを得る細菌で、硫化水素、アンモニア、水素などを利用します。多彩ではありますが、効率は悪く、その後生物界での主流とはなっていません。いくつもの可能性の中で、たまたま獲得した反応だったということでしょう。これらの中から、進化への道を進み始めたものがいました。

動物の寿命

寿命と言う概念は解糖系単独の生物(大腸菌、古生細菌)にはありません。 生きることができる環境条件さえ揃っていればいつまででも生きることができ、寿命というものがありません。 老化と言う概念は、嫌気性生物遺伝子(解糖系)単体にはないのです。

また、ミトコンドリア自体にも寿命というものはありません。両者が共生するようになったために(動物には)、寿命という概念が生まれたと言えます。

我々は、幼少期には、解糖系で主にエネルギーで生き、成人になると、解糖系とミトコンドリア系のエネルギーが1対1の比率になり、 老年になると、ミトコンドリア系が主にエネルギーを生成するようになります。

何故、我々は、エネルギー生成系の割合を加齢とともにシフトしていくのか? その解が見つかれば、老化を止めることも不可能ではないかも知れません。